2016年8月24日水曜日

トレーディングカードゲーム

わたしは今から20年くらい前にマジックザギャザリング(MTG)というトレーディングカードゲームで遊んでいた時期がありました。友人たちと適当に遊ぶ程度で、大会に出たりするほど本格的にしていたわけではありませんが、そのゲーム性の高さに魅了されたものです。
MTGではランダムで15枚のカードが入ったブースターパックというのが1パック500円(当時)で販売されていて、それを購入してカードを集めて60枚以上のデッキ(山札)を作って対戦するカードゲームです。カードは様々な種類があり、レア、アンコモンといった封入率の低いカードは強い傾向にありました。この辺りは時空覇王伝などブラゲーやスマホゲーのガチャとよく似ていますね。

MTGは1993年にアメリカで始まり、日本語版が登場したのは1996年からで、今でも続いている人気のゲームなのですが、わたしは1999年頃にはもう止めてしまいました。このころに登場した新カードたちがあまりにも強すぎたためです。ネットでMoMaとかメグリムジャーとかで検索してもらえれば、その当時に登場したカードの凶悪さがわかるかもしれませんが、簡単に説明すると、通常は勝敗が決まるまでにお互いのターンを何度か重ねる必要があるのに、その強力なカードとそれをサポートするカードが手札にあれば、先攻の最初のターンで勝負がついてしまいます。高度な戦略を生み出すゲーム性はすべて吹き飛び、ただ最初の手札の運次第という運ゲーになり下がったのです。

MTGを運営するウィザーズ・オブ・ザ・コースト社はすぐにこれらのカードやサポートカードを禁止カード、制限カードに指定し、公式な大会などでは使えないようにしました。こういった強力すぎるカードの登場は、遊戯王やデュエルマスターズなど他のトレーディングカードゲームでもしばしば見られます。遊戯王は混沌帝龍 -終焉の使者-が、デュエルマスターズではボルメテウス・サファイア・ドラゴンが猛威を振るい、一時の衰退を招きました。何度もテストプレイを重ねてからリリースしても、他のカードとの思わぬコンボからゲームバランスを壊す事もあるので、そういったカードの登場を責めるのは酷かもしれません。重要なのはそれらのカードを出した後の運営側の対応です。時空覇王伝でも今回強すぎる英雄が登場したので、運営さんの対応に期待します。


余談ながら、MtGでは封入率の低い神話レアでも8パック(現在は1パック350円なので2800円)に1枚の割合で入っています。遊戯王のウルトラレアは10パック(1パック150円なので1500円)に1枚の割合。覇王伝では10人召喚3回(9000円)して白一枚出たらかなり運が良い。MtGや遊戯王はコモンカード、ノーマルカードだけでもそこそこ遊べるのに、覇王伝は白がないとまともに戦えない・・・。プレイヤー人口が桁違いなので単純に比較するべきではないですが、新規参入の敷居が高すぎるのが難点ですよね。この辺りも改善してもらいたい部分です

2016年8月17日水曜日

無題

昔の東京オリンピックの頃あたりから、日本では切手を収集する趣味が流行りました。記念切手が発行されるたびに、郵便局の前には切手を求めるコレクターたちが列をなすほどの過熱ぶりで、郵政省は新しい切手を発行するたびに大いに儲けた事と思います。コレクター人口は多い時には200万人だとか300万人だとかいわれるほどになりました。コレクター人口が増えれば、需要も増えてコレクションとしての価値もどんどん上がっていきます。「月に雁」「見返り美人」などの特に人気のある切手は、もともとの額面が5円とか8円だったのに、一万円以上の金額で取引されるほどでした。

新しい切手を作れば作るほど売れるものですから、郵政省はどんどん新しい記念切手を発行していきます。どうしてこんなものを記念にするのだろう?という切手まで発行されていきます。例えば、平成8年の第18回貯蓄銀行世界大会議記念切手なんて、わざわざ記念する必要性をまるで感じられない。貯蓄銀行世界大会議って何なのかすらわかりません。そんなマイナーなものを持ち出してまで記念切手を作って儲けたいのか?と勘ぐってしまいます。

結局、こうして新しい記念切手が次々と発行されていくので、コレクターの人たちも呆れて収集を辞めていってしまいます。今でも惰性で記念切手を買い続けている人はいますが、全盛期の1/100以下に激減してしまっています。日本の切手の印刷技術は美しく、確かに集めたくなる魅力のある品物だったのですが、発行する側が乱発したせいで、本来の魅力を失ってしまったといえるでしょう。

最近の時空覇王伝での新白英雄の乱発を見て、日本切手業界の衰退と重なりました。運営側としては強力な白英雄を期間限定で販売することで、課金を期待しているのかもしれませんが、微妙な知名度の英雄を持ち出してきて、次々と追加し続けていけば、プレイヤー側としては呆れてしまいます。ますます衰退させるだけではないでしょうか?

わたしはここ一年くらい、ほとんどゲームに参加できなくなっていますが、時空覇王伝はとても面白いゲームだと思っています。どんどん強い白英雄追加して、札束で殴り合うようなゲームにするのはもったいないですよ。もっと新規プレイヤーを優遇するようなキャンペーンしたり、引退者の復帰を促すような復帰ボーナスを作ったり、ライトユーザーでも楽しめるような課金以外でのイベントでアイテム等の配布をしたり、プレイヤー人口を増やすような努力を期待します